パワー半導体デバイスには最大接合温度があり\これを超えるとデバイスが損傷する可能性があります. デバイスは様々な熱抵抗値を持つパッケージに封入されています.パワーエレクトロニクス設計時には\ デバイスの発熱量とヒートシンクの性能\およびデバイスの最大許容損失を分析し\ 規定範囲内で動作することを確認する必要があります.
この計算ツールは\最大周囲温度とヒートシンクの熱抵抗を基に\ パワー半導体デバイスの接合温度を計算します.指定電力条件下で最大接合温度を超える可能性がある場合や\ 逆に指定温度条件下で許容可能な最大電力を知ることができます.
自動車用途の場合\周囲温度は80°Cを想定します.最大接合温度は一般的に150°Cですが\ データシートで確認してください.接合-ケース間熱抵抗はパッケージによって異なります. 一般的な値は下表を参照してください.「Thermal Resistance 1」はヒートシンクを使用しない場合の ケース-周囲間熱抵抗\またはヒートシンクの熱抵抗です.「Thermal Resistance 2」は通常使用しません.
ヒートシンク選定時は\熱抵抗が可能な限り小さいものを選ぶことで\熱がより効率的に放散されます.
表面実装(SMT)部品でPCB銅箔をヒートシンクとして使用する場合\1オンス銅では 放熱効果は約1平方インチ(約6.5cm²)で頭打ちになります.1インチ以上の面積を確保しても 効果はほとんどありません.パッドにビアを配置して底面層にも熱を伝導させるなどの工夫や\ 表面実装用ヒートシンクの使用も有効です.
パッケージタイプ | 接合-ケース間 (°C/W) | 接合-周囲間 (°C/W) |
TO-3 | 5 | 60 |
TO-39 | 12 | 140 |
TO-220 | 3 | 62.5 |
TO-220FB | 3 | 50 |
TO-223 | 30.6 | 53 |
TO-252 | 5 | 92 |
TO-263 | 23.5 | 50 |
D2PAK | 4 | 35 |
ヒートシンク仕様 | 熱抵抗 (°C/W) |
1オンス銅箔 1平方インチ | 43 |
1オンス銅箔 0.5平方インチ | 50 |
1オンス銅箔 0.3平方インチ | 56 |
Aavid Thermalloy製 SMTヒートシンク(型番:573400D00010) | 14 |